この記事は、個人事業主の方向けの税務調査に関するQ&Aです。
難しい専門用語なし!毎回、1問1答形式なのでさくっと読めます。
税務調査の連絡が来たら断れますか?
もし拒否し続けたらどうなるのでしょうか?
残念ながら、税務調査を断ることはできません。
拒否し続けた場合、不利な扱いを受けるので要注意です。
通常の税務調査は、裁判所の令状が必要な「強制調査」ではなく、「任意調査」です。
だったら断れるよね?と思われるかもしれませんが、実はそうではありません。
税務職員は、納税者やその取引先に対して、
質問・調査できる権限(=質問検査権)を持っています。
この権限をないがしろにするような行動をとると、法律違反となり、
罰則(1年以下の懲役又は50万円以下の罰金)の対象になっているため、
実質的には、税務調査を断ることができません。
例えば、税務調査を受ける当の本人が入院中で生死を彷徨っているなど、
誰がどう考えても、税務調査ができない理由があれば別ですが・・
罰則なんて実際はないようなもんでしょ、
知り合いは税務調査からうまく逃げたって言ってますよ、
という方が稀にいらっしゃいます。
確かにそのような事実もあるのかもしれませんが、
私は拒否し続けて得することなんて、一つもないと考えています。
なぜなら税務調査を拒否し続けると、次のような不利な扱いを受けるからです。
➀取引先に調査が入る
➁青色申告が取り消される
③推計課税といって、税務署側の塩梅で利益が決まる
④消費税の納付額が増える(=仕入税額控除が使えない)
税務調査を受けていれば、ここまで酷いことにはなりません。
確かに税務調査は不安だと思いますし、
調査の結果、追加の税金を払う可能性も十分あります。
ですが犯罪捜査ではないので、
ぜひ冷静になって、ささっと終わらせることにエネルギーを使いましょう。