最高税率45%?所得税率の仕組み

ご自身で確定申告されている方も、
会計事務所に依頼されている方も、
ご自身の実際の所得税率、何パーセントかご存じですか?

そもそも所得税はどうやって計算するか。
色々とややこしい部分は割愛すると・・
まず所得税の対象になる金額を出します。

①所得…売上-経費等
②所得控除…社会保険料や医療費など
③課税所得…①-②

確定申告書で見ると、こんな感じです~
左上から順番に計算されていくんですね。

事業をやっている方は、
①=儲けを計算するまでが、一苦労なわけですが(;’∀’)

次に「所得税速算表」を使って、所得税を計算します。

左にある、「課税される所得金額」とは、③のことですね!

例えば③の金額が900万であれば、
900万×33%-1,536,000円=1,434,000円 が所得税になります。

ここで本題の、よくある誤解。

この表だけ見ていると、税率って7つしかないように見えませんか?
900万だと、税率は33%です。

じゃあ890万だったらどうでしょう?
税率は23%とありますよね。

えっ、儲けは10万しか変わらないのに、税率10%も上がるのか・・
じゃあ900万未満に抑えたほうがお得ってことですよね((+_+))?

答えは、そんなことないので安心して儲けを出しましょう!です。
では検証してみましょう^^

まず、900万だったとき、本当に33%の所得税がかかっているのでしょうか?
税額÷③で計算してみると、、
1,434,000円÷900万=15.9%となりました。

あれ??( ゚д゚)

じゃあ890万のときは、23%になるのか?
890万×23%-636,000円=1,411,000円
1,411,000÷890万=15.8%となりました。

あれれ??( ゚д゚)ハッ!

33%でも23%でもない。
ましてや900万超えても、急に高い税率になるわけでもない。

この表は、パパっと税額を計算するために作られたものです。
簡素化されているので、急に税率があがっていくように見えますが、
控除額があるので、実際はジワジワあがっていくんですね。

Excelでも計算してみました。

個人確定申告のお客様に、実際の所得税率は○○%でしたよ、
とお伝えすると、もっと高いと思っていました・・と仰る方が多いです。

所得税率のためだけに、稼ぎを抑えようとする方も過去にいらっしゃいましたし、
ネットでも、最高税率45%!住民税とあわせて半分も持っていかれてる!!と過度に煽り、
めちゃくちゃ搾取されてるー(;_:)、という気分になる記事も見かけます。

本当に最高税率45%になってしまうのは、③の金額が10億以上の方のみです。
ここまで来ると、この早見表の税率が適用されない、
株の儲けなども含まれたうえでの10億でしょうから、
実際に45%になる方なんて、滅多にお目にかかれないのでは・・(; ・`д・´)

意外と誤解されている方が多かったので、ご紹介してみました。
ぜひ皆さんもご自身の所得税率を確認してみてください^^

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